このシリーズでは「生ドラムっぽさ」を大切に、実際に電子ドラムで叩いたMIDIパターンを配布しています。
第12回のテーマは、「シャッフルビートの基本形」です。
実際に叩いてみたMIDIデータを配布しております。クオンタイズは最低限かける感じにしています。カッチリ使いたい方はクオンタイズ100%にして使用してください。
それではいきましょう!
🔖このMIDIの特徴
- すべて実演奏ベースのMIDI(手打ち→クオンタイズ最小限)
- 三連ベースのシャッフルノリを再現
- ロック、ブルース、ファンクなど幅広いジャンルに対応
- すべて8小節・ループ仕様
🎧 活用アイデア
- ファンキーなベースラインに合わせて使うと◎
- メトロノーム的な“硬さ”から脱却したい時に
- MIDIを手直しして、自分だけのノリを作る練習にも!
🎶 シャッフルビートって?
シャッフルビートとは、三連符の中抜きリズムのこと。跳ねたようなグルーヴが特徴で、ブルースやファンク、J-POPのバラードでもよく使われています。普通の8ビートよりも“ゆらぎ”があり、気持ちよく揺れるノリが魅力です。
🎧 デモ音源(YouTube)
実際のMIDI内容はこちらでご試聴いただけます↓
今回のパターン解説
ここでは収録したMIDIパターンそれぞれの狙いや使いどころについて解説します。
012_ShuffleBasic_BPM130.mid:
まずは基本の跳ねた8ビート。シャッフルビートの入口となる、とてもベーシックなパターンです。シンプルだけど「揺れ」を体感できます。ハイハットによる3連系の跳ねたリズムがビートの方向性を決めてます。
ハイハットが三連符の間隔(つまり「タッカ・タッカ」のリズム)で刻まれることで、リズム全体に「揺れ」が生まれます。打ち込みでこれを再現する際は、ハイハットのタイミングをクオンタイズ機能で「1/8三連(1/8T)」に設定すると、自然な跳ね方が作りやすくなります。
ベロシティ(音量の強さ)を均一にしてもOKですが、少し抑揚をつけるとより人間味が出ます。特にシャッフルビートは「揺れ」と「人間的なムラ」が大事なので、無機質にならないよう気をつけてみてください。
012_ShuffleKickVar_BPM130.mid:
基本のシャッフルビートをベースに、キックの配置を少しだけ変えることで「ノリの違い」が体感できるパターンです。シャッフルのリズム感を保ちつつ、キックが前のめりに入ってくることで、リズム全体に前進感・推進力が加わります。
打ち込みでは、特に「どの三連位置にキックを置くか」に注目すると効果的です。例えば「タッ(1拍目の1つ目)」より「カ(3つ目)」にキックを置くとグイっと前に出る感じが出せます。音価(ノートの長さ)ではなく、タイミングのニュアンスがカギになる部分です。
012_ShuffleGhost_BPM130.mid:
スネアの間に軽く小さな音を入れる「ゴーストノート」を取り入れたパターン。このちょっとしたゴーストがあることで、グルーヴの立体感が一気に増します。
特にシャッフルでは、跳ねるノリに対してゴーストノートが絶妙なスパイスになり、演奏感がぐっと高まります。
打ち込みのポイントは、ベロシティを小さめに設定すること。また、しっかり聴こえすぎるより「なんとなく鳴ってる?」くらいの方がリアルです。
シャッフルの裏拍にタイミングを合わせると、リズムに「滑らかさ」が生まれます。
012_HurfShuffle_BPM130.mid:
シャッフルの本命(個人の感想)のようなビート。TOTOの「Rosanna」で有名なハーフタイムシャッフルビートを意識したパターンです。
「ハーフタイムシャッフル」とは、スネアの位置を半分にしたシャッフルビートの裏で、ゴーストノートが細かく入り組むことでリズムに独特な“粘り”と“スイング”が加わる奏法。
打ち込みで再現する際は、スネアのゴーストの量と位置、そしてダイナミクス(強弱)が最重要ポイントになります。あまりパターンが見えやすくなりすぎると機械的に聞こえてしまうので、「意識されすぎない動き」が鍵です。
もし余裕があれば、スネアだけ少し遅らせる(レイテンシーを作る)のも面白い方法です。ノリの間(ま)がリアルになり、プロっぽいグルーヴ感が出ます。
📩 おわりに
シャッフルビートを取り入れるだけで、グルーヴの表情が一気に変わります。今回のMIDIを使って、「跳ねるノリ」をぜひ体感してみてください!
今後もドラマー目線で作った実践的なMIDI素材を公開していく予定です。
感想やリクエストがあれば、お気軽にコメントでどうぞ!
それでは!<3
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